先日、某カフェでコーヒーを嗜んでいたところ、隣のテーブルから相続の話が聞こえてきました。
Aさん「ゴタゴタに巻き込まれるくらいなら放棄しなよ」
Bさん「え?放棄って色々面倒なんじゃないの?」
Aさん「放棄するって言えばいいだけよ」
Bさん「言うだけでいいの?」
Aさん「別に貰うわけじゃないから、放棄すると言えばそれだけでいいはずよ」
この会話からおそらく遺産分割協議の段階だと思われます。
この会話から推測される内容としては、
・プラスの財産があるが、ゴタゴタに巻き込まれるくらいなら、いらないと意思表示すること
もしくは
・マイナスの財産で相続するかどうかで揉めて、マイナスだし貰えるものもないから放棄手続きを行う
この二つかと考えられます。
ここでのポイントは「放棄」という言葉です。
Aさんの言う「放棄」とは、「いらない」という意思表示をするための言葉として使っています。
しかし、Bさんの懸念する「放棄」は、色々面倒という言葉から察するに家庭裁判所での手続きを踏む「放棄」であると認識しているかと思います。
つまり、言葉ひとつとっても、お互いの認識が違えば誤解が生じ、本来やらなければならない手続きが遅れてしまうような事態にもなりかねません。
Aさんの言う放棄であれば、遺産分割協議の中で明確にいらないと言えば、それ相応の遺産分割協議書が出来上がるものだと思いますし、納得がいかなければ署名捺印しなければいいだけの話です。
しかし、Bさんのいう放棄で、実際に相続放棄手続きしなければならない状況であれば、直ちに手続きを開始しないと間に合いません。というのも、相続放棄の期限は原則として相続開始から3ヶ月以内だからです。(例外もあります)
放棄という言葉を誤認してしまったがため、マイナスの財産を相続してしまう可能性もあり得るということです。
相続が始まったら、まずは専門家などに相談することをお勧めします。
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